高濃度グルタチオン療法
解毒を促進する作用や、強力な抗酸化作用があるグルタチオン。身体をさびつきから守り、アレルギーや喘息などを抑える効果があります。
また、優れた抗酸化作用を活かし、慢性疲労や美容、アンチエイジングにも効果を発揮します。
高濃度グルタチオン療法とは?
グルタチオンとは、人間の体内に広く分布するアミノ酸が3つ結合したペプチドという化合物です。
強力な抗酸化作用があるので、人間の身体をさびつきから守ってくれる代表的な物質です。
免疫システムにおいても重要な役割を担っており、アレルギーや喘息などを抑える効果や、優れた抗酸化作用を活かし、慢性疲労や美容、アンチエイジングにも効果を発揮します。
グルタチオンは20代をピークに、加齢や紫外線の影響によって体内で減少し、老化のリスクが高まるとされています。
特にストレスや紫外線、喫煙や飲酒などにより減少しやすいため、現代人にとって不足しがちな成分であるとも言えます。
グルタチオンは胃腸ではほとんど体内に吸収されません。
そのため、経口では大きな効果が期待できないため、点滴で投与するのが一般的です。
高濃度グルタチオン療法の特徴
肝臓の解毒を助ける働きもあるので、ウイルスやアルコールによる肝障害にも効果があるほか、アメリカでは、多くの疾患に対して、このグルタチオン点滴療法が行われています。
とくに、パーキンソン病に対するグルタチオン大量点滴療法は、通常のパーキンソン病に対する治療薬が効かない例に対しての臨床試験も行われており、症例によっては非常に効果が認められています。
なお、パーキンソン病に対しては、ビタミンB12との組み合わせて投与するのがよいとされています。
また、グルタチオンは、抗ガン剤の副作用で見られる末しょう神経障害に対しても有効です。
さらに多発性硬化症や線維性筋痛症といった、特効薬のない難病の治療に対しても用いられており、多発性硬化症では神経症状の緩和、線維性筋痛症では疼痛緩和などの効果が見られています。
高濃度グルタチオン療法の適応疾患(症状)
- アルコールや肝炎ウイルスによる慢性疾患
- 風邪を引きやすい
- 気管支喘息
- アレルギー
- パーキンソン病
- 線維性筋痛症
- 多発性硬化症
- 薬物中毒
- 湿疹、皮膚炎、じんましんなどの皮膚疾患
- 炎症後の色素沈着
- 放射性療法による副作用
- 慢性疲労症候群
- 化学物質の暴露
- アンチエイジング(抗酸化)