OC(低用量ピル)

ピルは世界で1億人の女性が服用しているといわれる、安全な避妊のためのお薬です。
低用量ピルは避妊効果のほかに月経困難症の軽減や、ニキビ・肌荒れの改善、生理痛の緩和など様々な副効果を持っています。

OC(低用量ピル)とは?

OC(Oral Contraceptives)とは、低用量経口避妊薬のことで、現在日本で使用できる避妊法の中で、もっとも確実で安全な避妊効果が得られます。低用量ピルには、優れた避妊効果以外にも月経トラブルや肌に対する作用などの様々な副効用があり、先進国では多くの女性が避妊以外のメリットを目的にピルを服用しています。

低用量ピルの効能

1. 生理痛の緩和 月経に関係するトラブルを軽減します

  • 月経周期が安定します(生理不順が整います)
  • 月経期間が短縮します(生理の日が短くなります。2~4日に短縮します)
  • 月経量が減少します。(貧血の治療にも効果があります)
  • 月経前のイライラが軽減します(PMSの治療効果が期待できます)
  • 月経痛(生理痛)が軽くなります。
  • 月経の日を自由にコントロールできます。

2. ニキビの改善 月経に関係するトラブルを軽減します

  • 月経周期が安定します(生理不順が整います)

3. 安全な避妊方法 確実な避妊効果

  • 99.8%以上のほぼ確実な避妊効果があります。

4. 女性特有の病気への予防

  • ガンの予防効果
    子宮体ガン・卵巣ガン・大腸ガンの予防が報告されています。
  • 乳房に対する効果
    乳腺症の改善・乳腺の良性腫瘍の発生を抑制します。
    (最近の研究では乳がんの発生は増加しません!)
  • 子宮内膜症への治療効果
    今後、子宮内膜症のもっとも副作用の少ない、安全な治療薬としての効果が期待できます。

低用量ピルの副作用について

  • 服用開始ごろには10人中1~2人の方に軽度のはき気、頭痛など「つわり」のような症状が現れることがありますが、数日のうちにほとんどの方では症状が消失します。
  • 胸が張る事があります。
    生理の前に乳房が張る経験をされたことはありませんか?同じような症状は1~2ヶ月つづくことがあります。特に異常というものではありません。
  • 不正出血があることも
    10人中1~2人に服用1~2ヶ月の間では、少量の出血が起こることがあります。
  • 重大な副作用!!
    血管の中で血液が固まってしまって、血液が流れなく”血栓症”というものがもっとも危険な副作用と考えられます。

    通常の場合はその副作用は非常に稀です。例えばタバコを1日に1箱吸う方は、吸わない人に比べて5倍も血栓症のリスクが増えますが、低用量ピルでは2倍にしかなりません。

    当院では充分に注意しながら安全に服用できるように定期的な血液検査と面談、血圧の測定を行っています。